肖战、AO3事件の詳細と経緯 [魔道祖師・陳情令]
既に中国国内において一部界隈で派閥が生まれている肖战のArchive of Our Own事件の詳細と経緯をここに書き記しておきたいと思います。
まず、本題に入る前にいくつかの注意点を挙げておきます。
一、当ブログと本件については何の関係もございません。
ただ、肖战が出演されている作品に触れている記事があるため、書かせていただいた次第です。
二、本件の事の発端に「二次創作」「BL」「同人」といったワードを含みます。
それらが苦手な方はご注意ください。
三、本記事の内容は現地の中国人の方から聞いた情報ですが、表現や解釈が間違っている場合にはTwitterやメールフォームよりご指摘ください。
以上を踏まえ、事の詳細を知りたい方は以下へ。長いので畳みます。
***
まず、基本的な説明から。
【肖战(シャオ・ジャン)】
中国の9人組アイドルグループ・X玖少年団の一人で、俳優業もこなす芸能人。ファン層は若い子が多い印象。
【Archive of Our Own(以下、AO3)】
登録しているユーザーが小説を投稿したりコメントが出来る、創作を支援するサイトのこと。
※現在は閲覧出来ません。復旧は不明。
【CPファン】
本記事では日本でいうところの「腐女子(ふじょし)」ですが、中国圏に於いてのCPは恋愛描写を伴わない「二人組」を指す場合もあります。
さて、この界隈で何が起きたか、順を追っていきたいと思います。
★事の発端はAO3に投稿されたひとつの同人小説(個人の妄想による二次創作小説)の内容が気に食わなかったユーザーが作者に噛み付き、喧嘩が勃発したところから始まります。
小説の題材は去年功績を残した耽美小説が原作の魔道祖師の実写版である陳情令。
そしてその小説に登場するのが陳情令で主演を務めた、肖战(シャオ・ジャン)と王一博(ワン・イーボー)の二人。
陳情令内では「ブロマンス(性的な描写のない、強い絆で結ばれた関係)」ということになっていますが、陳情令の原作である魔道祖師が元々ボーイズラブ(男性の同性愛)であることもあり、CPファンの間では二人の言動等が恋人のそれとして扱われていることが多々ありました。微博(ウェイボー)には専用のタグもあります。
それは中国に限らず日本でもあることですが、日本と違うのは「棲み分けがされていなかった」ところにあります。
※念のため中国人の方に確認を取りましたが、日本的に見ればアウトだろうジャンルでも隠れてはおらず堂々と発信しているとのことです。
更にその同人小説の内容がまた特殊なもので、性描写が含まれるナマモノ小説、いわゆる実在する人物同士の同性愛作品で、噛み付いたユーザーは肖战のガチ恋ファン(日本の「ガチ恋勢」と同義)。
「ガチ恋」というのは、読んで字のごとく、その対象人物に真面目に恋をしている人のこと。つまり今回の場合、肖战は彼氏や旦那と同義。
投稿された同人小説の設定は、とある事情で女装をしている肖战に恋をする学生・王一博。
※詳細を書くと余計荒れそうなので具体的な内容は控えます。
その小説の冒頭には「CP向け要注意」の注意書きがされていたそうで、嫌悪感を抱くユーザーは普通は開かないと思うのですが、何を思ったのかCPファンの同人小説(妄想なので非公式)を開いてしまったガチ恋ファンは、
「エロだから皆(ガチ恋ファンのフォロワー)一緒にAO3にある関連作品を通報しよう!」
と呼びかけます。
ガチ恋ファンには結構なフォロワーがいたらしく、そんな人が呼びかければ通報件数も膨大な数に。そしてその日のうちにAO3はアクセス不可能に。
※中国圏に於いての「性描写」は全面的に禁止されています。
更にbilibili動画(哔哩哔哩动画)にあった関連動画もすべて削除されており、現在は肖战の相手である王一博にまで攻撃が及んでいる状態です。
※中国圏に於いての「ナマモノ」はオタクとの棲み分けがされていないこともあり、不特定多数が見られるサイトでも野放し状態でした。
これらの行為によって本件におけるガチ恋ファンは陳情令CPファンだけでなく、AO3を利用していた別作品のファンを「(肖战の)ガチ恋ファンの行為のせいでCPファンの楽しみを奪った」と激怒させる事態に発展。
そしてCPファンが激怒したことに更に腹を立てたガチ恋ファンたちは再び通報の嵐に。
最初はただのファン同士の喧嘩だったはずなのに、AO3がアクセスできなくなったことに加え、無関係のファンを巻き込み、いつの間にか収拾がつかなくなって挙句の果てに何故か政治にも関わることに…。
中国の場合、ファンが過激なことをするとアイドル本人或いは契約会社に呼び出しがかかることがあるそうですが、初期段階で注意を促しても効果はなかったようで、今や陳情令のファンのみに限らず、オタク、腐女子等にも影響が出ていて未だ決着がついていないとのことです。
そんな中、ガチ恋ファンが同人小説を投稿した作者の個人情報を公開して苦しませているとの情報が。
ここまでくるとガチ恋と言えど、当人はもうファンではないのでは…。
そんなこと肖战は望んでいないだろうし、それを自分のためを思って実行したと知ったら悲しみます…。
それに中国には「粉丝行为,偶像买单」という言葉があります。
意味は「ファンの行為はアイドルが責任を取る」
もしそんなことになれば肖战の行方は……。
余談@
肖战の契約会社(?)は今、必死に隠蔽しようとしているとのことです。なんの解決にもなってない上に巻き込まれた肖战が可哀相…。
良い方に向かってくれれば良いのですが…
まず、本題に入る前にいくつかの注意点を挙げておきます。
一、当ブログと本件については何の関係もございません。
ただ、肖战が出演されている作品に触れている記事があるため、書かせていただいた次第です。
二、本件の事の発端に「二次創作」「BL」「同人」といったワードを含みます。
それらが苦手な方はご注意ください。
三、本記事の内容は現地の中国人の方から聞いた情報ですが、表現や解釈が間違っている場合にはTwitterやメールフォームよりご指摘ください。
以上を踏まえ、事の詳細を知りたい方は以下へ。長いので畳みます。
***
まず、基本的な説明から。
【肖战(シャオ・ジャン)】
中国の9人組アイドルグループ・X玖少年団の一人で、俳優業もこなす芸能人。ファン層は若い子が多い印象。
【Archive of Our Own(以下、AO3)】
登録しているユーザーが小説を投稿したりコメントが出来る、創作を支援するサイトのこと。
※現在は閲覧出来ません。復旧は不明。
【CPファン】
本記事では日本でいうところの「腐女子(ふじょし)」ですが、中国圏に於いてのCPは恋愛描写を伴わない「二人組」を指す場合もあります。
さて、この界隈で何が起きたか、順を追っていきたいと思います。
★事の発端はAO3に投稿されたひとつの同人小説(個人の妄想による二次創作小説)の内容が気に食わなかったユーザーが作者に噛み付き、喧嘩が勃発したところから始まります。
小説の題材は去年功績を残した耽美小説が原作の魔道祖師の実写版である陳情令。
そしてその小説に登場するのが陳情令で主演を務めた、肖战(シャオ・ジャン)と王一博(ワン・イーボー)の二人。
陳情令内では「ブロマンス(性的な描写のない、強い絆で結ばれた関係)」ということになっていますが、陳情令の原作である魔道祖師が元々ボーイズラブ(男性の同性愛)であることもあり、CPファンの間では二人の言動等が恋人のそれとして扱われていることが多々ありました。微博(ウェイボー)には専用のタグもあります。
それは中国に限らず日本でもあることですが、日本と違うのは「棲み分けがされていなかった」ところにあります。
※念のため中国人の方に確認を取りましたが、日本的に見ればアウトだろうジャンルでも隠れてはおらず堂々と発信しているとのことです。
更にその同人小説の内容がまた特殊なもので、性描写が含まれるナマモノ小説、いわゆる実在する人物同士の同性愛作品で、噛み付いたユーザーは肖战のガチ恋ファン(日本の「ガチ恋勢」と同義)。
「ガチ恋」というのは、読んで字のごとく、その対象人物に真面目に恋をしている人のこと。つまり今回の場合、肖战は彼氏や旦那と同義。
投稿された同人小説の設定は、とある事情で女装をしている肖战に恋をする学生・王一博。
※詳細を書くと余計荒れそうなので具体的な内容は控えます。
その小説の冒頭には「CP向け要注意」の注意書きがされていたそうで、嫌悪感を抱くユーザーは普通は開かないと思うのですが、何を思ったのかCPファンの同人小説(妄想なので非公式)を開いてしまったガチ恋ファンは、
「エロだから皆(ガチ恋ファンのフォロワー)一緒にAO3にある関連作品を通報しよう!」
と呼びかけます。
ガチ恋ファンには結構なフォロワーがいたらしく、そんな人が呼びかければ通報件数も膨大な数に。そしてその日のうちにAO3はアクセス不可能に。
※中国圏に於いての「性描写」は全面的に禁止されています。
更にbilibili動画(哔哩哔哩动画)にあった関連動画もすべて削除されており、現在は肖战の相手である王一博にまで攻撃が及んでいる状態です。
※中国圏に於いての「ナマモノ」はオタクとの棲み分けがされていないこともあり、不特定多数が見られるサイトでも野放し状態でした。
これらの行為によって本件におけるガチ恋ファンは陳情令CPファンだけでなく、AO3を利用していた別作品のファンを「(肖战の)ガチ恋ファンの行為のせいでCPファンの楽しみを奪った」と激怒させる事態に発展。
そしてCPファンが激怒したことに更に腹を立てたガチ恋ファンたちは再び通報の嵐に。
最初はただのファン同士の喧嘩だったはずなのに、AO3がアクセスできなくなったことに加え、無関係のファンを巻き込み、いつの間にか収拾がつかなくなって挙句の果てに何故か政治にも関わることに…。
中国の場合、ファンが過激なことをするとアイドル本人或いは契約会社に呼び出しがかかることがあるそうですが、初期段階で注意を促しても効果はなかったようで、今や陳情令のファンのみに限らず、オタク、腐女子等にも影響が出ていて未だ決着がついていないとのことです。
そんな中、ガチ恋ファンが同人小説を投稿した作者の個人情報を公開して苦しませているとの情報が。
ここまでくるとガチ恋と言えど、当人はもうファンではないのでは…。
そんなこと肖战は望んでいないだろうし、それを自分のためを思って実行したと知ったら悲しみます…。
それに中国には「粉丝行为,偶像买单」という言葉があります。
意味は「ファンの行為はアイドルが責任を取る」
もしそんなことになれば肖战の行方は……。
余談@
肖战の契約会社(?)は今、必死に隠蔽しようとしているとのことです。なんの解決にもなってない上に巻き込まれた肖战が可哀相…。
良い方に向かってくれれば良いのですが…